任意の関数は偶関数と奇関数の和で表せることを示せ

問題: 実数全体で定義される任意の関数f(x)は, 偶関数と奇関数の和で表せることを示せ.

解答: g(x), h(x)を次のように定義する.
\begin{cases} g(x) = \frac{f(x) + f(-x)}{2} \\ h(x) = \frac{f(x) - f(-x)}{2} \end{cases}
すると, f(x) = g(x) + h(x)であり, g(x)は偶関数, h(x)は奇関数である.


わりと長いこと気になってたけどなんてことなかった. 一意性もオーケー.

んあ, ちょっと待って. 一意性は危ういのが.

f(x) = 0は, 偶関数でもあり奇関数でもある. 逆に, これに限る.

あ, そっか. 所詮0だから, 別に偶関数と奇関数の和の一意性は大丈夫なのね. 0(関数) = 0(偶関数) + 0(奇関数)だし.


どうでもいいんだけど, 「偶関数」はすぐ候補に出てくるのに, 「奇関数」ってなんで一発で変換できないんだろう.


参考URL

(たまにはこういうしょうもないことを書くのもいい)



[追記:date=2012/07/18]
一意性があるんだから, そういう分解を行うオペレーションを定義できる. 適当に \rightharpoonupとでも書いて, 偶奇分解と読もう.
e^x \rightharpoonup\langle \cosh x, \sinh x \rangle
e^{-x} \rightharpoonup\langle \cosh x, -\sinh x \rangle
複素関数に関するオイラーの公式も, 偶奇分解とも見れる.
e^{ix} \rightharpoonup\langle \cos x, i\sin x \rangle
e^{-ix} \rightharpoonup\langle \cos x, -i\sin x \rangle

一般に偶関数は
f(x) \rightharpoonup \langle f(x), 0\rangle
奇関数は
f(x) \rightharpoonup \langle 0,f(x)\rangle
である.