2023年を振り返って

サイボウズに入社して二年が経ちました。 プロダクトのインフラ基盤の移行に携わりながら、チームの生産性を向上させる様々な取り組みを行っていました。 特にCircleCIからGitHub Actionsへの移行はかなりコミットしました。 色々な知見が溜まったのですがアウトプットし損ねています。 来年は失ったオープンネスを取り戻してチームの取り組みを外に出していきたいです。

OSS活動としてはjqのメンテナになったのが大きい変化です。 jqのリポジトリをjqlang orgに移譲して、新しいメンテナの体制の元で、新しい1.7というバージョンをリリースできました。 itchyny.hatenablog.com itchyny.hatenablog.com 様々な機能を実装してリリースできたことはもちろん、持続的な開発体制に移行できたのはなによりも大きな変化でした。 これからもjqの開発に貢献していきたいです。

jqのリリースが落ち着いた秋頃、Rustへの興味が再燃しました。 長らく放置していたMackerelのREST APIのRustクライアントのメンテナンスを再開し、Mackerelの機能追加に追従しつつ、APIの使い勝手を大幅に改善しました。 この改善の内容は、アドベントカレンダーの記事として公開しました。 itchyny.hatenablog.com さらに、この改善が落ち着いた頃に公式のGoクライアントの実装のリファクタリングも行いました。 この内容も、アドベントカレンダーの空き枠があったところにシュッと入って公開しました。 itchyny.hatenablog.com

今年の前半は、とにかく結婚式の準備に奔走していていました。 テーブルクロスの色について永遠に議論したり、印刷所に行って席次表を印刷したり、音声のトラブルがあり焼き直したDVDを持って休日の郵便局に駆け込んだりしたのが、はるか昔の出来事のようです。 式の当日はあっという間に過ぎてしまいました。 雰囲気の良い式場で挙式できて本当に一生の思い出になりました。 五月に旅行で行った北海道もとてもよかったです。

生成系AIがあっという間に広まった一年でした。 個人的にはChatGPTよりもGitHub Copilotの方が衝撃が大きかったです。 ChatGPTは確かに便利ではあるものの、たまに手紙やスピーチの原稿を作ってもらう程度で、そこまで生活を変えた感覚はありません。 しかし、GitHub Copilotは違いました。 コーディングの速度が圧倒的に上がり、もはや手放せないツールになっています。 特に、類似するコードが同じファイルにあるときにCopilotが提案するコードは驚くほど精度が良く、数秒で狙った実装やテストコードが完成することも少なくありません。 今まで画面を分割して似たようなコードを参考にしながら頑張って書いていたのはなんだったんだろうと思います。

今年はよくドラマを見ていました。 TBS系日曜劇場の『VIVANT』は圧倒的に良かったですね。続編が見たいです。 『星降る夜に』は雰囲気が好みで毎話二回は見ていました。 『いちばんすきな花』も大好きで何度も見返していました。 藤井風の主題歌がドラマの雰囲気とよく合ってました。 他にも『ハヤブサ消防団』『罠の戦争』『トリリオンゲーム』『ブラッシュアップライフ』が記憶に残っています。 アニメは『葬送のフリーレン』を見ていました。

今年は結婚式や住環境の変化もあり慌ただしい一年でした。 来年は落ち着いて新しいことに挑戦する年にしたいです。

志木美鳥「他人の価値観なんて理解できないけど、理解したいと思える他人と出会えることはある」

いちばんすきな花 第11話

YAPC::Kyoto 2023 に参加した #yapcjapan

yapcjapan.org 知り合いも多いし会場が家から徒歩圏内ということもあって参加せざるを得ませんでした。 前職はてなのプチ同窓会があちこちで発生して、色々な方と話ができて良かったです。

しかし、前職にいた時は当たり前のようにできていたようなエンジニアリング仕草や開発マインドができなくなっていたことを改めて痛感してしまいました。 今年に入ってからアウトプットが低調気味ですし、本来ならOSSにすると良さそうだがなと思いながら社内リポジトリGitHub Actionsを作ることもあったことを思い出しました。 YAPCに参加したことは良い刺激になりましたし、こういう元々自分が得意だったはずの領域を転職後チームに文化を持ち込めなかったことを反省しています。 同年代のOBもそれぞれの転職先で活躍されているようで、自分も頑張らなければならぬなとなりました。

Perl companyにいたのにおそらく初めてのYAPC参加であり、著名なエンジニアたちが集っていることに興奮する気持ちを抑えつつ (発表中にツッコミをしているこの方がdankogai氏か!)、勉強になる発表もあって良かったです。 onkさんのORMの話もmoznionさんの廃墟の話も、macopyさんのデプロイ今昔物語も、yusukebeさんのhonoの発表もどれも面白かったです。 Helpfeelさんのランチセッションも興味深く聞いていました。 参加できなかった発表の中でも面白そうなものが多かったので、動画の公開が待ち遠しいです。

onishiさんのキーノートはあまりにも良く、心揺さぶられるものがありました。 とてもよくできたストーリーでしたが、でもonishiさん、onishiさんはとっくに主役ですよ。 このストーリーはもう最初からメインキャラのシナリオじゃないですかね。 個性あふれる様々なキャラがonishiさんの元に集まってきて、その先頭に立ち続けている。 面白い景色をまた見せて欲しいです。

運営スタッフの皆様、登壇者の皆様、本当にありがとうございます。 そしてお疲れ様でした。 このような素晴らしい場に参加できて良かったです。 学生の参加者も多かったし、世代交代の風を少し感じられたのがいいですね。 広島も行けるかな。楽しみです。

2022年を振り返って

今年はサイボウズに転職して一年が経ち、インフラ基盤の移行プロジェクトに参加したり、改善プロジェクトを立ち上げてリードしたりと開発チームに貢献できるようになりました。 エンジニア主導でチームを組んで改善を行う制度が導入されてから様々な改善活動が活発に行われており、コードの品質が上がっているのを感じます。 組織体制も領域専任のチームへと移行し、大きく変化した一年でした。これらの活動を基盤として来年はさらに開発速度を加速させていきたいですね。 また、11月にはJJUG CCC 2022 Fallのスポンサーセッションに登壇しました。 チームの開発体制の改革や改善プロジェクトの話についてまとめて発表しました。 itchyny.hatenablog.com

OSS活動は粛々とgojqの改善をしていました。今年に新しく作ったのはjson2yamlくらいでしたね。 あとはjqに関連してjackson-jqxqにcontributeしたり、Go言語にproposalを通したりしていました。 夏頃に何を思ったかsedについて勉強したことで、かなり詳しくなりました。 s(置換)とd(削除)以外にも様々なコマンドで文字列を処理できるので、なるほどストリーム"エディタ"と名乗るだけのことはありますね。 better grepとしてsedを使いクラスの継承関係を抽出したり、ソースコードを書き換えたりするのに使っています。 /pattern1/{:l; /pattern2/!{N; bl}; ...}ソースコードを (例えばクラスや関数定義の単位で) 絞り込んでから、更にパターンで絞り込んで置換したり、Fコマンドでファイル名と一緒に表示したりするというのをよくやっています。

今年のアニメの中では『SPY×FAMILY』が圧倒的に良かったですね。あとは『リコリス・リコイル』や『平家物語』などもなかなか良かったです。ドラマは『PICU』『silent』『祈りのカルテ』『ファーストペンギン!』『エルピス』『石子と羽男』『ユニコーンに乗って』『アトムの童』『元彼の遺言状』『六本木クラス』『ミステリと言う勿れ』と本当に色々と見ていました。面白いドラマが多かったですね。映画は『すずめの戸締まり』が良かったです。

今年は私生活の面でも結婚という大きな転機がありました。 仕事の面でも期待されているようなので、バランスをとりながらしっかりとやっていきましょう。 来年も良い一年となりますように。

ロイド・フォージャー「たとえ槍が降ろうと、隕石が落ちてこようと、僕は生涯をかけて彼女を守り抜きます。」

SPY×FAMILY MISSION:8 対秘密警察偽装作戦

2021年を振り返って

今年は大きな転機が訪れた年でした。六年半勤めたはてなを退職し、11月からサイボウズで働いています。開発体制の規模やプロセス、文化の違いに戸惑いながらも、楽しく働いています。モブプロを中心とする開発は新しく入社した身としてありがたいです。技術的な負債の解消を続けながら、さらに踏み込んで顧客への価値提供を加速するための組織作りに貢献したいと思っています。そこそこ頂いているので、それに見合った働きができるように頑張ります。

住環境も大きく変わりました。六年住んだ1Rを離れ、1LDKに引っ越しました。ゆとりのある部屋の大きさになったことでQOLが上がりました。また引越したタイミングで昇降デスクやベッド、本棚など色々と買い揃えました。三口コンロになったこともあり、料理をする機会が増えました。ただ部屋が広いためか、あるいは24時間換気のせいなのか、エアコンの効きが悪くて寒いです。

OSS活動としては、粛々とgojqの改善を続けていました。末尾再帰呼び出しのパフォーマンスを改善したり、コマンドライン引数のパーサーを自前実装にして、jqとの互換性を高めたりしてました。gojqはライブラリとしてghやArgo CD、fqなど様々なツールに組み込まれていて嬉しい限りです。ただ、転職してから仕事で気を張っているのか、アウトプット量が減ってしまいました。来年は何か新しいものを作りたいです。

今年の見たアニメの中では『不滅のあなたへ』『かげきしょうじょ!!』『白い砂のアクアトープ』が良かったです。ドラマは『最愛』『監察医 朝顔』『漂着者』、映画は『マスカレード・ナイト』あたりでしょうか。引っ越しをしてからアマゾンプライムでよく映画を観ています。

来年がさらにいい一年になりますよう願っています。

パロナ「自分の生き方は与えられるものじゃない!自分で勝ち取るんだ!」

不滅のあなたへ 第5話

2020年を振り返って

今年はコロナ禍でリモートワークになり、生活リズムが大きく変わりました。年末も帰省を控えているため、人生で初めて実家で過ごさない正月となります。年末年始を京都で過ごすのは初めてで少しわくわくしています。仕事は担当サービスのコンテナ化やAWS化などを手伝いながら、インターン講師をやったり、プロジェクトのタスクマネジメント的なことをやってました。むずかしいですね。

OSS活動としてはmmvを作ったりHomebrewのインストーラーをBashに書き直したりgojqのパーサーを書き直したりtimefmt-gorassemble-goを作ったりしていました。gojqJSONを出力する処理を自前で書くことでjqコマンドの3倍以上のパフォーマンスを出せるようになりました。他には、jqのリポジトリwatchしてissueの打ち返しをしたり、Vim 9 scriptの仕様に関するフィードバックを行ったりしていました。

秋頃に競技プログラミングにハマり、AtCoderをRustで解いていました。昔やっていた頃よりもツールやライブラリが揃っていて参加しやすくなったと感じました。しかしgojqでやることが増えたら自然と競技プログラミングをやる時間も減ってしまいました。なかなか続かないですね… Rustをもっと書きたいんですがどうしても時間がかかってしまってGoを選んでしまいます。

9月に家族で天橋立に行きました。200kmほど運転を担当し、天気が良くて気持ちよかったです。しかし連休に行ったのもありとても混雑していて大変でした。12月には京都水族館に行きました。クラゲが可愛かったです。

将棋が強くなりたくて対局を観たりアプリをやったりしていたのですが、最近は時間がなくてやれてません。将棋鑑賞、なかなか大変な趣味です。夏頃には筋トレグッズを買ってしばらくやっていましたが、これも続きませんでした。来年こそは続けるんだ。YouTubeをPremiumにしてから結構見るようになりました。しみさん夫婦るかちゃんねるはるまきちゃんねるあたりが好きです。

今年の良かったアニメは『アサルトリリィ BOUQUET』『安達としまむら』『かぐや様は告らせたい?~天才たちの恋愛頭脳戦~』『魔女の旅々』『ストライクウィッチーズ ROAD to BERLIN』あたりですね。アサルトリリィはOP・EDもWEBラジオも赤尾ひかるさんも良かったです。舞台をやっているからなのか、声優さんたちが仲がいいですね。『魔女の旅々』の本渡楓さんもよかったです。ドラマもかなり見ていて『危険なビーナス』『七人の秘書』『テセウスの船』『監察医 朝顔』『アリバイ崩し承ります』あたりがよかったです。映画は『TENET』が最高でした。クリストファー・ノーランは常に最高を届けてくれます。

来年はいい一年になりますように。

伊東閑「責任感と罪悪感はきちんと分けないと、身を滅ぼすわよ」

アサルトリリィ BOUQUET 第11話